
日本酒好きの方ならご存知の通り、
冬は新酒の季節ですね。
秋頃から始まる仕込みを終え、出来たての新酒が続々と並びだします。今回は昔ながらの製法にこだわった酒づくりで知られる、常滑市の酒蔵「
澤田酒造」をご紹介。イベントのお知らせもあるので、最後までチェックしてくださいね。
江戸時代から続く酒蔵・澤田酒造
澤田酒造は、江戸時代後期の嘉永元年(1848年)に創業しました。170年を超える歴史のなかで、澤田酒造の代名詞でもある清酒「白老(はくろう)」は、様々な品評会やコンテストで賞を受賞。手づくりの味を大切に、甑(こしき)や麹蓋など昔ながらの木製の道具を使いながら、伝統的な製法を受け継いで酒づくりに取り組んでいます。
酒づくりのスタンダードとなった製法を確立
明治時代には、澤田酒造を含む知多半島の酒造家たちで「豊醸組」という組合を結成しました。組合を主導する澤田酒造の蔵内につくられた醸造試験所で、酒の腐敗を防ぐ画期的な酛(もと)づくりの製法を開発しますが、その製法は今や日本酒のスタンダードに! 知多半島の酒蔵が日本酒の発展に貢献したと思うと、誇らしい気持ちになりますね。
▼詳しい話は、ちたまるスタイル2・3月号「トレジャーハンター」にて掲載中
https://www.chitamaru.jp/book/index__2302.html?p=27#p27
知多半島の恵を表現する酒づくり
今も昔も、知多半島の丘陵部から引き込む水で酒づくりを行う澤田酒造。近年はより
「知多半島らしさ」を大切にしています。きっかけとなったのは、平成19年に製造を開始した
梅酒「白老梅」。知多市の佐布里梅を使い、江戸時代の製法を復刻して完成させました。また、昨年バスケットボールの日本代表選手・髙田真希さんの
梅酒づくりプロジェクトに参加したことが後押しとなり、佐布里梅を守っていく取り組みに思いを巡らせています。
▼バスケットボール日本代表・髙田真希さんによるプロジェクト
※クラウドファンディングは終了しています
伝統を守りながら変化を受け入れ、未来へ進む
六代目当主・澤田薫さん2020年には、酒づくりの要である「麹」をつくる
麹室を火事で焼失するという大変な出来事がありましたが、
数多くの酒蔵からの支援を受け、2021年に麹室を再建。昔ながらの道具を使った伝統的な製法や、代々の当主が受け継いできた思いはそのままに、新しいことや変化も柔軟に受け入れ、歩き続けています。
限定酒や新酒に注目
酒蔵開放が完全復活!

毎年2月の恒例行事として
日本酒ファンの心を鷲掴みにしてきたイベント。ここ2年ほどは中止や縮小が続きましたが、今年は完全な形で開催されます。日本酒の試飲や販売はもちろん、伝統工芸品や地元の名店、酒粕や酒を使ったスイーツの販売も。しぼりたての新酒が味わえるうえ、酒づくりの裏側を見られる貴重なチャンスをお見逃しなく!
<イベント詳細>
第34回 酒蔵開放
日時:2023年2月25日(土)・26日(日) 9:30~15:00
場所:澤田酒造(常滑市古場町4-10)
料金:入場無料
(今年度はお土産なし)※名鉄常滑駅より無料シャトルバスを運行
▶イベント詳細は、
公式サイトをご確認ください。
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常滑市で歴史を紡ぎ続ける「澤田酒造」。当主の力強い思いと、それを支える温かな繋がりが、今後の酒蔵業界を担っていくことでしょう。ぜひ、昔ながらの製法でつくられた渾身の日本酒を堪能しに「酒蔵開放」へも訪れてみてくださいね。
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